今日は部下からこんな相談を受けました。
「なぜ、そんなに大変なことをしていないのに、みんな疲れ切っているんでしょうか?」
一見シンプルですが、実は非常に奥の深い問いです。
皆さんならどう答えますか?
問題ばかりに目を向けていないか?
私は最初、
「若手が多くて経験値が低いから、何でも大変に感じてしまうのでは?」
と返しました。
しかし実際にはそれだけではありません。
自分自身が「問題」ばかりと向き合っている 部下にも「問題」ばかりを見せてしまっている
そんな状況に心当たりはありませんか?
問題と目標の違い
本来、問題とは 「目標と現状の間にある障害」 のことです。
ところが、問題ばかりを見ようとすると無限に出てきてしまいます。
「問題解決だけを目的化」してしまうと、チームは疲弊し、モチベーションはどんどん下がっていきます。
ハーズバーグの2要因論から学ぶ
心理学者ハーズバーグの 「2要因論」 は、モチベーションを考える上で非常に役立ちます。
衛生要因(不満の要因) 給与、労働条件、人間関係、環境など
👉 改善すれば「不満」は減るが、モチベーションは上がらない
動機付け要因(やる気の要因) 達成感、仕事の意義、承認、責任の増大、成長の機会など
👉 これを満たすことで初めて「モチベーションが上がる」
つまり、「現場の問題をどれだけ解消しても、それだけではモチベーションは上がらない」ということです。
モチベーションを高める方法
では、どうすればチームのやる気を高められるのでしょうか?
答えはシンプルです。
目標を与えること。
達成感が得られるゴールを設定する 仕事に意義を感じられるようにする 承認・称賛をしっかり伝える 成長やキャリアアップの機会を用意する
つまり、モチベーションは「問題解決」ではなく「目標に向かうこと」でしか高められません。
自分自身への問いかけ
改めて問い直してみましょう。
あなたは「目標に向かって仕事をしていますか?」 あなたの部下は「目標に向かって仕事をしていますか?」
まとめ
✔ 問題解決だけではチームは疲弊する
✔ ハーズバーグの2要因論では「動機付け要因」がモチベーションの鍵
✔ 目標設定がやる気を引き出す最大のポイント
モチベーションは「問題をなくすこと」ではなく、「目標を与えること」でしか生まれません。
上司として部下とどんな目標を共有できるか──ここがマネジメントの腕の見せ所です。
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